仏教瞑想や仏教心理学の視点から看護を考えるために書いたもので、看護学校などで教える時には教科書として使っています。
前半では、経典に伝えられた2600年前の修行僧たちの実践から、「よき看病者となるための5条件」や「看病するのが難しい患者の5条件」などを紹介して、仏教瞑想の実践が看病にどのように役立つかについて解説してあります。中道、八正道、四無量心、四摂法、4つの滋養分などについての解説もしてありますので、基本的な仏教の専門用語を理解するために役に立つと思います。
まだ病院のなかった社会での瞑想修行は、修行者同士の相互看病や相互ケアも実践の領域として想定されていたということです。これまでの文献学的な仏教研究ではほとんど取り上げられなかった視点です。
後半では、仏教看護ビハーラ学会でのやり取りから学ばせていただいた困難事例に関して、仏教心理学の視点から読み解いた解説をしています。生老病死の4領域に分類した現代的な事例の中で、死産や中絶、認知症、臓器移植、終末期鎮静など極めて困難な状況において、仏教心理学や仏教瞑想の実践がどのように役立つか、具体的に学んでいただけるのではないかと思います。
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